こんにちは!
今回は、『映画の中に出てくる牛乳』についてのお話しをします。
私も、映画は洋画・邦画を問わず昔からよく観るので、色々な映画で『牛乳が登場したシーン』を思い出しながら執筆してみました。
もくじ
牛乳を映画に用いることの演出効果
YouTubeで100万再生を超える【Milk in Movies: Why Do Characters Drink It?】という動画があります。
動画のタイトルを直訳すると【映画の中の牛乳: キャラクターはなぜそれを飲むのか?】で、劇中に登場する『牛乳』が意味するところを解説しています。
映画の中で牛乳が出てきたら、私なんかは真っ先に「あっ牛乳だ、飲みたい!」と思いますが…
この動画の解説によると、映画の中で牛乳を用いることにより『無邪気さ』『子供っぽさ』などのイメージを視聴者に与え、成人が牛乳を飲むシーンには『不気味さ』『狂気』『恐怖』などを感じさせている…というのです。
確かに「ミルク」って人間なら母乳ですが赤ちゃんの頃から飲み始めますし、子供がよく飲むものっていうイメージは強いですよね。
もちろん大人になっても私は大好きですが、映画なら凶悪な登場人物が牛乳を飲んでいたら…何だかちょっと怖さが増しますよね?
そういった理由から映画の中で巧みに牛乳を用いて演出しているのだそうです。
メタファーとしての役割

つまり映画の中に登場する『牛乳』は
演出上の【メタファー(metaphor)】として用いられているということですね!
映画や小説が好きな人なら一度は聞いたことがあるであろうメタファーという言葉。
意味としては、隠喩(いんゆ)。白い肌を「雪の肌」と言うなど。
映画で言えば、その作品で伝えたいこと(隠された意味など)の暗喩・隠喩として用いられます。
うーん…
ちょっと分かりにくいですね…
例えば、ある映画の中に出てくる登場人物の一人が不良少年だったとします。
そのことを視聴者に伝える方法として、他の登場人物に「あいつは不良少年だ」と言わせれば、確かにそれでも視聴者に理解させることはできるでしょう。
しかし、メタファーとしてその不良少年に『タバコ』を吸わせて登場させるだけで、すぐ視聴者に「この人は不良少年なんだ」と理解させることができます。
このように映画の中でメタファーを各所に用いることで、説明臭いセリフ・台本を書くよりもよっぽど自然に視聴者を映画の世界に入り込ませることができるわけです。
一方で、意味を深く追求していかないと理解できないメタファーも数多くあります。
あなたも映画を見終わった後、「あの〇〇の意味は何だったの?」と悶々とした気持ちになったことがありませんか?
中には監督自身がディレクターズカットや雑誌のインタビューで劇中のメタファーに込めた真意を明かしている場合もありますが、映画好きな人同士で見た映画のメタファーについて「あーでもない、こーでもない」と語り合うのも一興というものです。
牛乳はどういうメタファー?
それでは、冒頭でご紹介した動画の解説を一つずつ見ていきましょう。

キャラクターが選ぶ飲み物によって多くが語られます。
例えばウイスキーを飲んでいる彼は、クールな印象に見えるでしょう。
シャルドネならば、気品あるクラスを見せようとしています。
しかし、映画の中には少し説明が必要な飲み物があります。
それは『牛乳』です。
牛乳について真っ先に頭に浮かぶものといえば『思春期』や『無邪気さ』でしょう。

例えば【キャッチミー・イフ・ユー・キャン(2002年)】では、詐欺師役のレオナルド・ディカプリオが、16歳のパイロットであるフリをするために、キャビンアテンダントからの「離陸前にお飲み物はいかがですか?」という質問に対して『牛乳』を注文します。
私達は、キャラクターが選んだ飲み物で年齢を想像するのです。

【時計仕掛けのオレンジ(1971年)】では、10代の若者が牛乳を飲みますが、世間を騒がせる事件が子供たちの手によって引き起こされていることを思い出させます。

【理由なき反抗(1955年)】では、ジェームズ・ディーンが牛乳瓶をラッパ飲みするシーンが有名ですが、このようにして成熟と成人期の間にある葛藤を視覚的に気づかせてくれます。
牛乳は『幼さ』の象徴であることが面白いところですが『牛乳を飲まない=男らしい』という演出効果もあります。

しかし【レオン (1994)】では、暗殺者役の男性ジャン・レノが何度も牛乳を飲むシーンが出てきますが、暗殺者が牛乳を飲むことによってユーモアを感じさせてくれます。
~以下略~
…と、この後も動画は続き、全部で4分02秒あるのですが、翻訳するのが大変なのでこのくらいにしておきます(^_^;)
英語が得意な人は動画のほうをご自分で確認してみてください。
まあ、何が言いたいかっていうと、牛乳を映画の中に登場させることで『幼さ』とか『ユーモア』とか『思春期』とか『葛藤』とか『狂気』とか『母親の愛情』あるいは『母親の強さ』といった深いところまで…
とにかく、色んな演出効果を発揮させるメタファーに活用されてるってことです!
牛乳ってスゴイなー(*´▽`*)
ミルクマン・ジョークというものも…
牛乳にまつわる映画のお話には『ミルクマン・ジョーク』というものがあります。
例えば、映画『CHICAGO(シカゴ)』の中で女性の囚人が旦那さんから、牛乳配達員の男性との不倫を疑われるというシーンがあります。
このように洋画では度々、牛乳配達員との不倫や浮気の相手として例えられることがあります。

これは、牛乳の消費量が多いイギリスで牛乳配達員のことを『ミルクマン』と呼ぶことが起因となっていて、牛乳配達という職業柄、旦那さんが留守の内に家にやってくる…ということから、浮気や不倫を疑う相手として定着したようです。
スタンドアップコメディにも「最近、息子がミルクマンに似てきた」というミルクマン・ジョークも存在するとのこと。
メタファーとはまた違った意味ですが、他にも洋画を見ていて意味が分かりにくいものって沢山ありますよねー!
主にこういったアメリカン・ジョーク系のセリフが出てきた時は「???」となることが多いです。
吹き替え版で観るとこういったアメリカン・ジョークの部分だけ日本向けのジョークに変えられているので、それはそれで「本当は何て言ってたんだろう…?」と気になってしまうこともありますよね。
私の知人に英語がペラペラの女性がいますが、映画館で洋画を見ている時にアメリカン・ジョークが出てくると「あはは!」と笑ってしまうけど、周りの日本人はそのジョークが理解できず(あるいは字幕が日本向けに変えられていて)、周りの人から「この人なんで笑ってるんだ…?」と変な目で見られることがあるそうです。
日本人は英語が苦手…それに文化の違いもありますので仕方ないんですけどね(´・ω・`)
まとめ
さてさて、そんなわけで…
映画に出てくる『牛乳』には、こんな意味が隠されていたんですね~!
私がもし映画監督なら…
例えば【最悪な気分】を演出するために『着ている服に牛乳をこぼす』あるいは『誰かに牛乳をかけられる』といったシーンを取り入れますね~

だって『着てる服に水をこぼす』程度では大してショックじゃないけど、牛乳を服にこぼしたら最悪ですからね…
もう臭いのなんのって…飲むと美味しい牛乳なのに、こぼすと臭いって不思議…。
まぁこれはメタファーとかじゃないですが…
あなたも今後、映画を見ている時に『牛乳』が登場するシーンが出てきたら、その“意味”を考えてみるとまた違った楽しみ方ができるかもしれませんよ?
というわけで今回のブログは以上です!