牛乳に含まれる成分について詳しく説明します!

牛乳の成分について

牛乳パックの裏面にある成分表記には、乳脂肪分・たんぱく質・カルシウム…等、様々な成分が記載されていますが、皆さんは成分についてどこまでご存知でしょうか?
今回は、牛乳に含まれる成分ごとの特性や体に与える効果について詳しくご紹介いたします。

牛乳に含まれる成分

まずは、一般的な普通牛乳に含まれる栄養成分について解説いたします。

無脂乳固形分

牛乳の成分表記_001

牛乳に含まれる乳脂肪分以外の固形分のことで、水分・乳脂肪分を除去した残りの成分(たんぱく質・炭水化物・ナトリウム・カルシウム等)のことです。
乳脂肪分以外の固形分のことをSNF(Solids Not Fat)と呼び、骨や筋肉を作るために必要な成分で、健康維持にも役立ちます。
乳等省令では、『牛乳』の種別として、無脂乳固形分8.0%以上という規定があります。
また「無脂乳固形分が多い牛乳ほど風味・味わいが良く感じる」という調査結果もあります。

乳脂肪分

牛乳の成分表記_002

無脂乳固形分では乳脂肪分以外の固形分でしたが、こちらはその逆で、牛乳に含まれる脂肪分を指します。
普通牛乳に含まれる乳脂肪分は、コップ1杯(200g)当たり5~10g程度な上に、乳脂肪分は水分中に乳化されているため消化吸収が高いです。
そのため「牛乳を飲むと太る」と噂されることがありますが、決して他の食品より脂肪が多いということもなく、脂肪が体内に蓄積しやすいということもありません。
また、乳脂肪分が多いほど「濃厚でコクのある深みのある口当り」を感じることができます。

生乳(せいにゅう)

牛乳の成分表記_003

乳牛から絞った乳を、生乳(せいにゅう)と呼びます。
私たちが普段口にしている牛乳は、この生乳から細菌が発生しないように熱処理を加えて加工したものです。
搾りたての生乳は、食品衛生法によってそのまま販売することはできません。
※一部例外として『特別牛乳』の認可を受けている『想いやり生乳』は、搾りたての生乳を熱処理なしの販売が許可されています。

殺菌方法

牛乳の成分表記_004

生乳はそのまま放置すると、乳酸菌などの良い菌だけでなく、人体に悪影響を及ぼす細菌も増殖して腐りやすくなってしまいます。
そのため、私たちが飲んでも安心・安全な状態にするため、熱処理を加えて製品化しています。
殺菌法については、高温短時間法(HTST)、超高温短時間殺菌法(UHT)、低温保持殺菌法(LTLT)、高温保持殺菌法(HTLT)など、様々な種類があります。

殺菌方法について詳しくは以下のブログをご覧ください。

 2017.11.19
牛乳の製造における殺菌方法について

エネルギー

牛乳の成分表記_005

人間が活動するために必要なエネルギーを、kcal(カロリー)として表記しています。
一般的に、成人男性で1日に約1,400~1,500kcal、成人女性で1日に約1,100~1,150kcalのカロリーが最低限必要とされており、女性では1日に約2,000kcalを食事から摂取して、約2,000kcalを消費していると言われています。
食事から得られるエネルギーは、たんぱく質・脂質・炭水化物の三大栄養素によって成り立っています。いずれか1つに偏った食事エネルギーではなく、バランス良く摂取することが大切です。

  • たんぱく質:15%
  • 脂質:25%
  • 炭水化物:60%

この割合で上手に食事からエネルギーに変えることが、健康的な食事と言えます。
この点からも、牛乳はとても栄養バランスの良い飲み物であることが分かります。

たんぱく質

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たんぱく質と一言でいっても、良質なたんぱく質であることが重要です。
たんぱく質を構成するアミノ酸には、大きく分けて必須アミノ酸(不可欠アミノ酸)非必須アミノ酸の2種類があります。
必須アミノ酸には、体内で作りだすことができない9つのアミノ酸があります。
食品に含まれるアミノ酸の配合バランスを示す数値が『アミノ酸スコア』です。このスコアは最大100となっており、数値が高いほどバランスの良い食材ということになります。
各・食品のアミノ酸スコアを一部ご紹介します。

食品 アミノ酸スコア
牛乳 100
大豆 100
100
牛肉・豚肉・鶏肉 100
イワシ 100
プロセスチーズ 91
里芋 84
ブロッコリー 80
玄米 68
精白米 65
胡麻 50
アーモンド 50
食パン 44

我らが『牛乳』は、なんとアミノ酸スコアがMAX値の100となっており、非常に良質なたんぱく質であると言えます。

脂質

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ごま油などの液体は『油』、バターなどの個体は『脂』と呼びます。
脂質とは、脂質は体内で1gあたり9kcalのエネルギーとなり、最大栄養素の中で最も大きなエネルギー源であり、脂質の中には体内で作りだすことができない『必須脂肪酸』が含まれています。
体内の細胞膜やホルモンを作るために必要で、ビタミンA・D・E・K等の吸収を手助けする役割があり、脂質が不足すると発育障害や皮膚炎につながります。
成人で1日に必要とされるエネルギーの約20~30%を脂質から補うのが良いとされています。
(1日約2000kcalとして約55gの脂質となります。)

炭水化物(糖質)

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三大栄養素の一つに数えられる炭水化物(糖質)は、単糖によって構成される有機化合物のことです。
牛乳に含まれる炭水化物は、99.8%が乳糖でできているので、一般的に言われる炭水化物とは性質が異なり、ほとんど甘みがありません。
乳糖は、体内にある乳糖分解酵素(ラクターゼ)によって分解され、血液中に取り込んで体じゅうに運ばれてエネルギーとなります。
さらに乳糖は、腸内環境を整えるビフィズス菌の栄養となり、悪玉菌の増殖を抑えて免疫力を高め、カルシウム・マグネシウムの吸収力を手助けする力も持っています。
しかし、日本人(成人)の約10%の人が、牛乳を飲むとお腹がゴロゴロする『乳糖不耐症』のため、牛乳を飲むときは温めて飲んだり、少量から飲むようにして慣らしていくと良いでしょう。

最近は『炭水化物・糖質抜きダイエット』で痩せる人が多いですが、ダイエット中の人にも不足しがちな栄養素の補給にもなるため、適量の牛乳なら問題ないでしょう。

ナトリウム(食塩相当量)

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牛乳の成分表記には、ナトリウムと書かれる場合と、食塩相当量と書かれる場合がありますが、どちらも意味は同じです。
人間が生きる上で必要不可欠な食塩は、ナトリウムと塩素でできており、体内の水分量を適切に調整し、筋肉や神経系を動かす役割を持っています。
成人男性で1日約9g成人女性で1日約7.5gが適量とされています。
尚、当サイトで紹介している牛乳の成分表記は、全て以下の計算式にてナトリウムに統一しています。

食塩相当量(0.25) × 2.54 ÷ 1000 = ナトリウム量(mg)

カルシウム

牛乳の成分表記_010

一般的に「牛乳といえばカルシウムが豊富!」という認識が強いと思いますが、確かにその通り、コップ1杯(200ml)の牛乳に含まれるカルシウム量は約220mgです。
日本人の1日に必要なカルシウム量(700mg)の約1/3がコップ1杯の牛乳で補えます。

カルシウムは人体の骨や歯の組織に99%血液や筋肉の組織に1%が使われています。この1%のカルシウムは、出血時の止血や筋肉・神経の働きのために使われています。
健康維持にとても重要な役割を持っているので、しっかりと補給しておきましょう。

栄養強化タイプの牛乳に含まれる成分

ここからは、当サイトでもいくつか紹介している栄養強化タイプの牛乳に含まれる成分について解説いたします。

鉄分
度々テレビや雑誌でも「鉄分は大切!」と叫ばれていますが、まさに鉄分はとても大切な栄養素の一つです。
血液中の鉄分が不足すると、体内の酸素供給が十分に行えなくなり、肝臓や脾臓、骨髄などに蓄えられている貯蔵鉄が不足すると貧血の原因につながります。
様々な栄養成分の中でも鉄分は不足しがちな成分であり、特に女性においては3人に1人が隠れ鉄不足と言われています。

肉や魚に含まれる『ヘム鉄』、卵や乳製品に含まれる『非ヘム鉄』の2種類がありますが、ヘム鉄は吸収率が高く、非ヘム鉄は吸収率が低いとされています。
良質なたんぱく質・ビタミンCと一緒に摂取することで吸収率が上がりますので、牛乳のように良質なたんぱく質を持つ飲料に配合されいてる鉄分は、とても効率良く摂取できると言えるでしょう。

葉酸
葉酸は水溶性のビタミンで、ビタミンB群に属する栄養成分です。
葉酸はビタミンB12と一緒に血液を作る働きをもっているため、不足すると巨赤芽球性貧血と呼ばれる悪性の貧血を引き起こす可能性があります。
その他にも、妊娠初期の女性が葉酸を十分に摂取しておくことで、胎児の神経管閉鎖障害発育不全のリスクを軽減することが分かっており、成人においても心筋梗塞脳卒中を防ぐ働きがあるとされています。
食品では主に、ほうれん草・ブロッコリー・枝豆などの緑黄色野菜や、レバー・イチゴなどにも多く含まれていますが、日本人は通常の食事でも十分に摂取できているというデータがあります。
緑黄色野菜やレバーなどの食品が苦手な人は葉酸が不足している可能性がありますので、栄養強化タイプの牛乳で上手に摂取すると良いでしょう。
また、サプリメント等で葉酸を摂取する場合には、耐用上限量を超えて摂取すると蕁麻疹・発疹・神経障害などを引き起こす可能性がありますので注意が必要です。

ビタミンD
ビタミンDは脂溶性のビタミンで、油脂に溶ける性質があります。
食品から摂取するだけでなく、太陽光を浴びることでも体内で生成されるビタミンです。
ビタミンDは、小腸や腎臓でリンやカルシウムの吸収率を高める役割があり、血液中のカルシウム濃度を保って骨を丈夫にする力があります。
魚介類・キノコ類に多く含まれており、これらの食品が苦手な人は不足している可能性がありますので、栄養強化タイプの牛乳で上手に摂取すると良いでしょう。

まとめ

いかがでしたか?
牛乳は、とっても栄養価が高くバランスの良い栄養補助飲料です。
日本人の多くが乳糖を分解する力が弱いですが、お腹がゴロゴロする人向けの牛乳も販売されていますので、牛乳でお腹を壊しやすい人は試しに飲んでみてください。
1日コップ1杯の牛乳で健やかな身体を目指しましょう!



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