こんにちは!
今回は、牛乳にまつわる豆知識として『牛乳・乳製品による、うつ病や睡眠への影響』について解説します。
もくじ
牛乳・乳製品の摂ると「うつ病」と「睡眠」に効く?
牛乳が身体に良いことや、寝る前に飲むと安心して眠れる等、色々と良い面が語られていますが実際に研究したデータなどが不十分だったため「本当なの?」と感じることもありました。
そこで、早稲田大学人間科学学院の【岡島 義】さんが代表研究者として、牛乳・乳製品を摂取した際の「うつ病」「睡眠」「健康度」に与える影響を研究しています。
研究の結果から先に申しますと…
牛乳・乳製品を多く摂取した人と、ソフトドリンクを摂取した人を比較したところ、牛乳・乳製品を多く摂取した人には以下のような結果が出ました。
- 長時間の良質な睡眠が確保できた
- 抑うつ症状が低かった
- 身体的・精神的な健康度も高かった
おお~!素晴らしい結果ですね。やっぱり牛乳って良いものなんですね♪
この結果について、次項より詳しく解説していきます。
研究のテーマについて
抑うつ症状や心的外傷後ストレス障害(PTSD)などの障害を抱える人の多くが『睡眠に問題がある』という臨床心理学における研究結果から、睡眠が抑うつ症状や健康に及ぼす影響が大きいと言えます。
そこで、牛乳・乳製品に含まれる『トリプトファン(アミノ酸の一種)』が眠りに効果的と言われているため実際に効果があるのかを検証したものです。
検証その1
牛乳・乳製品の摂取量に着目。
30歳以上の一般成人「1,902名」を対象に、牛乳・乳製品を「多く摂取する人」と「あまり摂取しない人」で比較し、選択式と記述式の質問票に回答してもらうことで、日中の集中力・判断力と睡眠との関係性を調査しました。
~調査結果~
年齢・起床時間・睡眠時間による差があることが分かりました。
起床時間の平均が「6:39~」であることに対して
牛乳・乳製品をあまり摂取しな人は
起床時間の平均が「6:54~」という結果で、高摂取者のほうが早く起床することが分かりました。
一方、『睡眠時間』については
睡眠時間の平均が「6時間21分」であることに対して
牛乳・乳製品をあまり摂取しない人は
睡眠時間の平均が「6時間30分」という結果で、高摂取者のほうが睡眠が短いことが分かりました。
また、牛乳・乳製品をあまり摂取しない低摂取者は、「日中に眠くなって困った」「やる気や持久力がない」等の『日中覚醒困難』に該当する人が多いということが明らかになりました。
以上の結果から、牛乳・乳製品を多く摂取する人は睡眠時間は短いながらも日中に「やる気」が減少しにくいと言えます。
あくまで統計的な数値分析であるため、今後も臨床研究を続ける必要はあると述べています。
検証その2
ソフトドリンクを多く飲む人が「睡眠」や「健康度」にどのくらい影響を及ぼすのか。
一般的にもソフトドリンクは身体に悪影響があるとよく言われますが、果たしてどんな結果になるのか…。
この調査には、20歳以上の9,879名にインターネットのアンケート調査にて「牛乳」「乳製品」「ソフトドリンク」の3種類を週4~6回以上の摂取をしていると回答した人を『高摂取群』とし、合計2,783名が対象者となりました。
~調査結果~
それぞれの高摂取者を比較したところ、起床時刻・起床時刻・睡眠時間に関して以下のような差があることが分かりました。
牛乳 1146人 |
乳製品 1199人 |
ソフトドリンク 438人 |
|
---|---|---|---|
年齢(歳) | 46.1 | 48.6 | 40.9 |
性別 | 男性:534 女性:612 |
男性:490 女性:709 |
男性:274 女性:164 |
平日就床時刻 | 23時44分 | 23時34分 | 23時51分 |
平日起床時刻 | 6時46分 | 6時41分 | 7時09分 |
平日睡眠時間 | 6時間30分 | 6時間31分 | 6時間16分 |
休日就床時刻 | 1時08分 | 23時56分 | 0時40分 |
休日起床時刻 | 7時54分 | 7時43分 | 8時24分 |
平日・休日の起床時間や就寝時間に細かな違いがありますが、とくにソフトドリンクの高摂取者は平日の睡眠時間が長いことが分かりました。
牛乳・乳製品の高摂取者の傾向
『睡眠の質』における総合的評価(アンケートの合計得点)や『健康感』『抑うつ』に関する分析結果も報告されています。
- 『睡眠の質』については、牛乳・乳製品の高摂取者のほうがソフトドリンク高摂取者よりも『良眠』であることが分かりました。
- 『健康感』については、牛乳・乳製品の高摂取者は「身体を動かすこと、身体の痛み」「仕事をすること」など身体的・精神的な面での『健康度』が高いことが分かりました。
- 『抑うつ』については、牛乳・乳製品の高摂取者のほうがソフトドリンク高摂取者に比べ『抑うつ傾向が低い』ということが分かりました。
さらに、朝型・夜型という生活リズムについても差があることが分かり、牛乳・乳製品の高摂取者のほうがソフトドリンク高摂取者に比べ『朝型の傾向』にあると分かりました。
以上のことから、牛乳・乳製品の高摂取者はソフトドリンク高摂取者よりも、夜間における睡眠に関する問題や抑うつ症状が少なく日中の覚醒度が高いと言えます。
まとめ
牛乳ってやっぱりすごいですね!
改めて牛乳の良さを認識することができたので、とても素晴らしい研究内容だったと思います。
今後も、こういった牛乳に関する情報が入ったら記事にして紹介していこうと思います!
といっても、乳アレルギーの人などは無理に飲もうとしないように注意してください。
というわけで今回は以上です!